「朝起きても、疲れが取れない」
「足が重い」
「試合中にすぐに走れなくなってしまう」
これらを解決するには、とある公式があります。それは「①栄養×②睡眠×③血流」。リカバリーメニューだけをやっても、残り二つをおろそかにすると効果が薄くなるので、①と②も合わせて解説します。
試合・練習で疲れない、バテないようにするには、この3つを全部やる必要があります。かけ算みたいなもので、どれかが0なら効果がゼロになってしまいます。
「試合終盤になっても動き回れる」そんな状態を目指して、ぜひ最後まで読んでみてください!
もくじ
リカバリー①|ちゃんと食事を取る
疲れが取れない・疲れやすい原因は、食事をしっかり取っていないからかもしれません。
人は、食事から摂取した糖(エネルギー)を筋肉中に貯蔵します。筋肉量が多いと、糖の貯蔵量も多くなり、疲れにくい身体になります。
ここからが本題。筋肉中に糖がない状態、また十分に貯蔵されていない状態でトレーニングを行うと、人間は筋肉を分解しエネルギーを得ようとします。
つまり、食事を取らないでトレーニングを行うと、筋肉量が減少し、さらに糖の貯蔵庫である筋肉がないため疲れやすくなる、という負のループを引き起こします。
しっかりと食事を取るだけで解決できるかもしれないので、食生活を見直してみましょう。
質の良い食事をとるアイテム
基本的には、肉・魚・野菜・果物・乳製品などバランスよく食べていれば大丈夫ですが、
栄養について詳しく知りたい場合は、無料で読める日本サッカー協会(JFA)の「栄養ガイドライン」か「アスリートの栄養学」がおすすめです。
この書籍は私が現役のとき使用していたのですが
フルカラーで読みやすく、かつ、アスリートの状況毎の栄養の取り方など、具体的な食事のとり方まで解説されていておすすめです。
リカバリー②|質の良い睡眠をとる
疲れが取れない・疲れやすい原因は、睡眠をしっかり取っていないからかもしれません。
人は、眠っている間に、脳や身体の老廃物・疲労物質を流し、壊れた箇所は修復をします。
ここからが本題。最適な睡眠時間は、人によって変わります。6時間の睡眠が必要なひともいれば、12時間の睡眠が必要なひともいます。よく「6〜8時間眠ればいい」と聞くかもしれませんが、全員微妙に必要な睡眠時間が変わります。
もし、9時間の睡眠が必要なのに、6.5時間で済ませていたら、睡眠不足です。
まずは、自分がどれくらいの睡眠が必要なのかを知る必要があります。一度、目覚ましをかけずに眠って、何時間眠れば調子が良くなるのか、測ってみましょう。
質の良い睡眠をとるアイテム
さらに睡眠の質を上げる方法として、酸素カプセルがあります。
およそ2時間で6時間分の睡眠効果を得ると言われており、疲労の回復速度を早めることができます。
現在では自宅で酸素カプセルを使えるレンタルもあり、大体1日あたり千円ぐらいでレンタルできます。
リカバリー③|血流を促進する
疲れが取れない・疲れやすい原因は、血流が悪いからかもしれません。
人は、血流によって、老廃物や疲労物質の排出、栄養分や酸素の運搬を行っています。
通常の血流でも疲労は取れていきますが、人為的に血流を促進し、より回復速度を早めるのが「マッサージ」や「リカバリーメニュー」になります。
リカバリーメニューやアイテムを使って、血流を促進し、疲労回復を早めて解決しましょう。
血流を促進するリカバリーメニュー3選
現役のプロ選手も行っている、血流を促進する「リカバリーメニュー」を紹介します。
①トレーニング後の有酸素運動
循環器系に刺激が入り、血の流れが促進されます。疲労物質・栄養・酸素などの流れが良くなり、身体の回復速度を高めます。(アクティブレスト)
また、試合翌日のオフに、軽い有酸素運動であるジョグを20〜30分するのも効果があります。
②冷水と温水をあびる交代浴
シャワールームしかない方でも簡単にできるリカバリーメニューです。
人間は、お湯に入ると血管が膨張し、冷水に入ると血管は収縮します。この作用を利用し、血液の循環(ポンプ)を人為的にサポートし、疲労の回復速度を早めます。
もし浴槽がある場合は、「湯船&冷水プール」などでも可能です。
③寝る前のストレッチヨガ
筋肉は使用したあと、そのままだと固く固まります。「また運動するかもしれないから、いつでも使用できる状態に準備している」とイメージすると良いかもしれません。
そのため、筋肉を使用したあとは必ずリラックスさせ、緩めておかないと血流が悪くなります。
これらを解決するのがヨガ・ストレッチになります。
足が重いひとは足の筋肉が固まったままのせいで、足への栄養や酸素がうまく届かず、回復速度が遅れている可能性があります。
特にふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれており、血を送り戻すポンプの役割がありますが、サッカーで酷使するため固まりやすく、固まれば全身の血流に悪影響が出て回復速度が遅れます。
身体の修復を行う睡眠(就寝)までに、緩めておきましょう。
血流を促進するアイテム
さらに血流を促進する器具として、ケアボール・ストレッチローラー・リカバリーガン・コンプレッション機器・リカバリーインナーの5つがあります。
①ケアボール(テニスボール・ゴルフボール)
伊東純也選手もゲームをしながら足裏でコロコロ転がして使っている、ケアボール。
作業をしながらでもできるのがポイント。
足、腕、腰、首など気になる箇所へ当てて押したり転がすことで、体をほぐします。筋肉が柔らかくなることやマッサージ効果により、血流の促進・リカバリー効果があります。
②ストレッチローラー
ふくらはぎ、太もも、腰、おしりなど、気になる箇所へ当てて転がすのがストレッチローラー。
最近ではバイブレーションしてより効果を高めるものもあるようです。
(ドクターエア ストレッチロール)
③リカバリーガン
首、肩、ふくらはぎなど、気になる箇所へ当ててマッサージするのがリカバリーガン。
自分で好きな場所へ当ててマッサージすることができるため、効率的にリカバリーできるのが強み。
コンパクトな形状なため、合宿や遠征にも持ち運びやすい。部活生やユース世代に1番おすすめ。
④コンプレッション機器
足を中に入れ、空気の圧力により血流の促進を促すのがコンプレッション機器。
板倉滉選手が実際に使用しているところがテレビで放送され、話題になりました。有名なのがハイパーフレックス。
正直めちゃくちゃ高いので、なかなか手が出せないですが、あったら絶対に効果的なのは間違いないアイテム。
⑤コンプレッションインナー
通常のインナーのように着るだけで、血流促進を促すのがリカバリーインナー。
部位によってかかる圧力が異なり、筋肉への酸素供給量の増加や血液循環の効率化など、疲労回復の促進に役立ちます。
オンピッチで使用可能なSKINS(スキンズ)と、オフピッチで効果を発揮するVENEX(ベネクス)の2メーカーが有名です。
SKINSのリカバリーインナーを着用して、休日にアクティブレストとして軽い有酸素運動をするのがおすすめです。
こちらもおすすめ
また、このほかにも野菜ジュースやリカバリーグッズ・疲れにくいアイテムを紹介した記事があるので、ぜひご覧ください。
»本当は教えたくないサッカー便利グッズ11選!【マニアック編】
まとめ
疲れが取れない・疲れやすいを解決するためには、以下の公式を使う。
「食事×睡眠×血流促進⇒疲れない身体・疲れの取れた身体」
かけ算みたいなもので、どれかが0なら、効果もゼロになってしまう。3つ全部やること。
食事をおろそかにすると筋肉が分解される。筋肉中にエネルギーを保存しているため、筋肉が分解されてしまうと、保存できるエネルギーも少なくなって疲れやすくなる。
ひとそれぞれ睡眠時間は違うため、自分に適した睡眠時間を取ること。
血流によって「疲労物質・老廃物」の排出が行われている。血流を促進すると「疲労物質・老廃物」の排出も速くなる。すなわち身体の回復速度が速くなる。